上場以来初の通期黒字化も、「結果的にそうなっただけ」と冷静に受け止める山田進太郎CEO。メルカリが次に目指す姿とは。
収益力と組織力がつき、投資の打率が上がった
――初の通期黒字化を達成しました。以前から「利益はあくまで結果でしかない」としていますが、現在メルカリの稼ぐ力をどのように考えますか。
約3年前に上場して、そこから3本柱の事業の育成に集中し赤字も増え続けていた。だがその投資が収益に変わってきている。基盤が整ってきたという感覚はある。一方で、もっと投資できたという思いもある。
コロナ禍の巣ごもり需要で結果的にはメルカリでの出品・購入が増えたが、当初は(物流企業の)配送センターで感染者が出て操業が止まるなどの問題が生じた。われわれの事業も物流が止まるとすべて止まってしまうので、かなりシリアスにとらえ、マーケティングや採用を極力絞った。昨年末からは再びそれらの費用を投じているが、結果として筋肉質になり黒字で着地した。
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