三菱電機「35年不正」で社長が辞任 懲りない隠蔽体質

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鉄道装置で35年にわたる不正が発覚。説明もコロコロ変わり説得力がない。

会見で謝罪する杉山武史社長。不正の責任を取って辞任を表明した(撮影:尾形文繁)

創業100周年のお祝いムードは、不祥事による社長辞任で吹き飛んだ。

三菱電機で、35年以上にわたる検査不正が発覚した。長崎製作所が製造する鉄道車両用の空調装置とブレーキなどを動かす空気圧縮機について、顧客との取り決めと異なる条件や方法で検査をしたり、開発時の検査結果を量産時に流用したりしていた。空調装置は1985年ごろから、空気圧縮機も2006年からと長期にわたる不正だった。それどころか、検査結果が自然に見えるような架空のデータを生成する「専用プログラム」を使い、顧客に虚偽の報告をしていた。

不正の責任を取り杉山武史社長が辞任を表明。外部の弁護士らによる調査委員会を設置し事実調査と原因究明を行い、再発防止策を策定する。杉山社長は「組織的な不正だったと認めざるをえない」とする一方、安全性に問題はないと強調した。

顧客との契約を軽視し、長年不正を行っていたことも問題だが、問題解決への本気度が疑われるその場しのぎの対応も目立つ。

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