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孫正義氏の投資哲学に隠れるDXのヒント 投資のチャンスを逃した有望ベンチャーはなかったか

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ソフトバンクグループの孫正義社長は、急成長ベンチャーを投資で後押しする自らの事業を、「金の卵の製造業」と表現する

孫正義社長率いるソフトバンクグループ(SBG)の2020年度決算は、4.9兆円という莫大な純利益をたたき出した。利益の大半を生んだのが、世界中のベンチャー企業に投資するソフトバンク・ビジョン・ファンドだ。17年の発足後、10兆円を超える規模の資金を100社以上に投資。投資先の株式上場が相次いでおり、直近では韓国のネット通販企業クーパンの上場で2.5兆円の含み益を計上した。

これまで本連載で述べてきたように、大企業でDXを進めるうえではベンチャー投資を通してテクノロジーを取り込むことは有効だ。だが事業会社以上に、ビジョン・ファンドをはじめとするベンチャーキャピタルなど、世界のさまざまなジャンルの投資ファンドが今ベンチャー投資を加速させている。

米調査会社CBインサイツによれば、世界で最も多くのユニコーン企業(企業評価額10億ドル以上の未上場企業)に投資しているのは米ヘッジファンドのタイガー・グローバル・マネジメントで、それに次ぐ2位がビジョン・ファンドだ。タイガー・グローバルは約5兆円という投資規模ながら即断即決を重視しており、ベンチャーからは評判がよい。上場投資家の間では知名度もある。

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