コロナ禍で医療従事者や自治体職員の心の問題が顕在化している。患者や住民を「支える立場」にある人たちへの支援が急務だ。
――コロナ禍で、医療従事者にどのような心のストレスがかかっていますか。
医療従事者のうつ症状が強くなる原因は、過重労働による疲弊と、強く自分を責める感情にある。医療従事者は自分が感染する不安より、「(家族や友人などの)誰かに感染させてしまうのではないか」と自分を責める感情のほうが強い。身の周りの人が陽性者や濃厚接触者になった場合には、いっそう自分を責める感情が強くなる。
感染のリスクをゼロにはできない。だが、医療従事者は自分が感染すると社会的な制裁を受けるのではないかという不安も大きい。ある感染症病棟の看護師は、「記者会見で謝罪している自分の姿をよく思い浮かべます」と話していた。(他者に感染させるリスクへの不安から)誰にも会わなくなるなど、職場以外でも萎縮してしまう。
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