「中国の高級ブランド品市場は2020年に48%成長し、3460億元(約5.5兆円)に達する。その結果、高級ブランド品のグローバル市場に占める中国のシェアは19年の11%から20%へ倍増する」
米コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーは20年12月、アリババ系の高級ブランド専門ネット通販「天猫奢品」と共同発表したリポートでそんな見通しを示した。
中国では新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いた20年4月ごろから高級ブランド品の販売が回復に転じた。消費者が海外旅行に出られなくなったために「爆買い」が国内に向かい、高級ブランド品の販売額が過去10年で最大の伸びを記録した。
コロナ後の中国で高級ブランド品の需要が伸びている背景には4つの要因がある。海外旅行消費の国内回帰、新世代の消費者の台頭、(経済・社会の)デジタル化の発展、そして20年の注目点といえるのが海南島での免税ショッピング優遇策だ。
同優遇策はすでに10年の歴史があるが、中国政府のコロナ対策の一環として、20年7月から1人当たりの免税ショッピング枠が年間3万元(約48万円)から同10万元(約160万円)に引き上げられた。
その結果、海南島の高級ブランド品販売が爆発的に増加した。海南省政府によれば、免税枠の拡大以降、海南島の免税店の1日当たり売上高は前年の3倍を超えた。
(財新記者:沈欣悦、原文の配信は12月16日)
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