──いつから、なぜこんなことに。
以前に調査した結果によると、いわゆるモンスターペアレントの事例が格段に増えたのは2010年あたりですが、00年には目立ち始めていました。こうした保護者が出てきた原因を特定するのは難しい。印象でいうと、マスコミ、とくにテレビ番組の影響です。00年くらいから教師をたたくような報道が増えてきました。
ただ、下地はもっと前からあったと思う。学園物のドラマって、最初生徒は教師に反抗するけれど、最後は肩組んで、涙流してというパターンが多いですよね。大人と子供の間にあってしかるべき一線を最後に越えてしまう。そうなると教師はダチ(友達)、あるいはダチ以下で「先生を認めてやる」みたいな話になる。長い年月をかけて少しずつ変化したのではないか。
絶対的に良識的な人、非良識的な人は一定数います。いちばん多い、その間の人たちはテレビ、今ならネットの影響を受けやすい。「村野武範、中村雅俊主演」は1970年代で、「教師=ダチ」と考える厚い層ができた。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら