身内でドンパチやっても無駄
――傘下4社のディーラーを1つに統合しました。
トヨタの全車種併売化に伴って、この際、業務を効率化しようという観点はなくはない。ただ、(グループの販社は)部品の流通や車両登録作業など、かなりの部分を以前から一体化して運営してきた。
われわれは相当前から、人口減少で国内市場の縮小が間違いなく起こるとみていた。そうなったとき、自分たちは社会から何を求められるのかを市場調査した。1993年のことだ。さまざまなお客さんから聞いた話をすべて文字に起こし、どういう要素がそこにあるか探した。
全体をとりまとめて分析した結果、遊びであれ、仕事であれ、実際の生活であれ、要するに「自分たちがストレスなく動けるようにしてほしい」というニーズが根本にあるとわかった。
それで、1994年に当社のコンセプトを「モビリティライフ創造企業」とした。1998年に50年社史を出しているが、そのタイトルは「モビリティライフの創造」だ。実は数年前に「モビリティデザイン」というサービスの商標が特許庁に申請して取れている。
――以前からそうして取り組んできたから、一本化した店舗の名称も「トヨタモビリティ神奈川」なのですね。
そう。これはたまたまだが、われわれが「モビリティ」という言葉をずっと使っていたら、急にトヨタが「モビリティ」と言い始めた(編集部注:2018年にアメリカで開催された世界最大のデジタル技術の見本市で、豊田章男社長が「モビリティ・カンパニーへと変革する」と宣言した)。
――すると今回の併売化とKTグループ傘下の4社合併はそこまで関係していないと?
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