埼玉はどこよりも安心安全、沿線の価値が見直される スペシャルインタビュー/西武ホールディングス 社長 後藤高志
新型コロナの影響で鉄道もホテルも収入が激減。しかし、「ピンチのたびに強くなった」と、後藤社長はコロナ時代の経営に自信たっぷりだ。どのような展開を考えているのか。
──過去のピンチをどのように経営に生かしてきたのですか。
2004年12月に当時の西武鉄道が上場廃止になったことが最初の危機だ。信用不安が高まり存続すら危ぶまれた。私が05年2月に西武鉄道に来てまずやったのは、危機感を3万人のグループ社員と共有することだった。全国の現場に足を運んだ。また、それまでコクドを中心としたグループ会社の関係がわかりにくかったが、西武ホールディングスの下に西武鉄道とプリンスホテルがあるという形に再編して、財務諸表で会社の状態を表現するという当たり前のことができるようになった。
資産の峻別を行い、ニセコや阿蘇のプリンスホテルを売却して約1兆4000億円あった有利子負債を2年で9000億円以下まで減らした。一方で、前向きな投資をするために1600億円の増資を行った。新型の通勤車両を造ったし、都内のプリンスホテルもリニューアルした。これらの施策によって社員のマインドが変わった。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら