6月15日、河野太郎防衛相が記者団に対して陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。河野氏は、配備を予定していた秋田県と山口県の知事にも同日、電話で報告した。〈河野氏は今回の配備計画停止の理由について、山口配備に必要な措置を講じるうえで「相当のコストと期間を要することが判明した」と説明した。/山口配備をめぐって、地元住民らの大きな懸案になっていたのが、迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離す推進装置「ブースター」の落下だった。防衛省は、レーダーや発射装置と民家などの間に約700メートルの緩衝地帯を設け、迎撃ミサイルが飛ぶ経路を制御することで、ブースターを演習場内に落下させると説明。「安全に配備・運用できる」としてきた。/これに対して河野氏は、米側との協議の結果、確実に演習場内に落下させるためにはシステム全体の大幅な改修が必要で、相当のコストと時間を要することが判明したと明らかにした。「コストと期間に鑑みて、イージス・アショアを配備するプロセスを停止し、国家安全保障会議に防衛省として報告をして議論をいただいて、その後の対応を考えていきたいと思う」と語った〉(6月15日付「朝日新聞デジタル」)。
トピックボードAD
有料会員限定記事
トレンドライブラリーAD
人気の動画

【関税「米中合意」でどうなる?】トランプ大統領の狙い/アメリカ経済の実情/日本がとるべき戦略/アメリカから先進国に資金がシフト/日経平均は2026年に5万円、2030年に7万円?【ニュース解説】

【1万人リストラの“真意”】パナソニックは30年停滞/黒字でなぜ「人員削減」なのか/シナジーが「圧倒的に不足」/株価が上向かない理由/中期計画よりリストラ優先【ニュース解説】

【NTT“大再編”次の一手は?】NTTデータグループ「完全子会社化」の狙い/今や世界3位のデータセンター事業者/ドコモに替わる稼ぎ頭に?/民営化40年で大再編にメド/世界で戦う強み【ニュース解説】

【コメ価格、今までが「安すぎた」】消費税減税には約2年かかる?/価格高騰、流通経路に問題/コメを日米関税交渉のカードに?/社会保障の給付と負担/政治家の責任【青山和弘の政治の見方(小野寺五典)】
会員記事アクセスランキング
- 1時間
- 24時間
- 週間
- 月間
※過去1ヵ月以内の会員記事が対象
※過去1ヵ月以内の会員記事が対象
※過去1ヵ月以内の会員記事が対象
トレンドウォッチAD
週刊東洋経済の最新号
- 新刊
- ランキング
注目のキーワード
無料会員登録はこちら
ログインはこちら