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与党が過半数を維持した沖縄県議会選挙を読み解く 存在感増す共産党との距離を玉城知事はどう取っていくか

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6月7日に投開票が行われた沖縄県議会選挙(定数48)では、玉城デニー知事を支持する与党勢力が過半数を維持した。選挙前と比較して共産や社民など「県政与党」が1議席減らして25、自民や公明など「県政野党」が3議席増やして21になった。〈玉城氏は8日未明、記者団に「予想していたよりも厳しい結果。理解を得られるよう努めていきたい。移設反対の姿勢は、支持を得られていると思うので堅持していきたい」と述べた。/(中略)県議選では基地問題に加え、コロナ対策や経済振興、子どもの貧困などで論戦が展開されたが、玉城氏にとっては県政運営に信任を得て、「辺野古ノー」の訴えを強めていく足場を固めたことになる〉(6月8日付「朝日新聞デジタル」)。

もっとも、政府は今回の選挙結果を勝利とみているようだ。〈菅義偉官房長官は8日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設容認をめぐり、自民党が沖縄県議選で初めて公約に明記して戦った点について問われ、「自民党として議席を数多く伸ばすことができた。地元ではかなり(基地移設への)理解が進んできているのではないかと思う」と述べた〉(前掲「朝日新聞デジタル」)。菅氏の認識は、沖縄の多数派の民意から乖離している。辺野古新基地建設を進めたいという政府の希望的観測で目が曇って、沖縄の現実が見えていないようだ。沖縄の自民党は、今回初めて辺野古移設容認の立場を明確にして選挙に臨んだ。この主張が受け入れられたならば、自民党の獲得議席はもっと伸びたはずだ。自民党は建設業などの業界関係者に厳しい締めつけを行っても、この程度の結果しか出せなかったのだ。

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