後継レースが本格化するが、与野党とも衰弱が進行
1月20日の通常国会開会から間もなく1カ月となる。野党側は辞任閣僚問題、「桜を見る会」、IR(統合型リゾート)汚職の追及などで政権を追い詰める作戦だが、2020年の政治を占うポイントは、史上最長在任記録を更新中の安倍晋三首相がいつまで政権を担い続けるのか、21年10月が任期満了の衆議院議員の次期総選挙はいつ行われるかの2点だろう。
首相の自民党総裁任期は、17年の党則改定で「連続3期9年」が認められ、21年9月までだが、「4選もあるのでは」と口にする二階俊博幹事長のように、党内には党則再改定による4選容認論もないわけではない。首相自身は今年1月12日放映のNHK番組「日曜討論」で、4選について「全く考えていない。頭の片隅にもない」と明言し、残り任期で「燃焼し尽くす決意」と言い添えた。
4選論は安倍首相の悲願の憲法改正の成否と関係している。改憲には国会による改憲案発議と国民投票での賛成が必要だが、3期目の残り1年半余りでは絶望的という観測が自民党でも支配的となってきた。だが、首相は昨年12月9日、「必ずや私の手で」と表明した。それが本心であれば、「頭の片隅にもない」と言いながら、実際は「4期目の改憲挑戦」を視野に入れているに違いない。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら