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資生堂社長「化粧品の中国人需要は、まだまだ伸びる」 魚谷雅彦社長が語るインバウンド需要の展望

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「中国市場はこれからも重要だ」と話した魚谷社長(撮影:尾形文繁)
中国人を中心としたインバウンド需要の拡大に伴い、近年成長を続けてきた化粧品業界。ところが、2019年1月1日に中国でEC法(中華人民共和国電子商務法)が施行され、転売業者(ソーシャルバイヤー)の取り締まりが強化された。転売対象となることが多かった化粧品は業者による購入が激減。各化粧品メーカーは大打撃を受けている。業界1位の資生堂・魚谷雅彦社長にインバウンド消費の行方や海外戦略など、今後の展望を聞いた。
※本記事は週刊東洋経済12月28日-1月4日の新春合併特大号に掲載したインタビューの拡大版です。

――今年1月施行のEC法をきっかけに、各化粧品メーカーのインバウンド売り上げは下向きました。資生堂も影響を受け、19年度3四半期(19年1月から9月期)はインバウンド売り上げは前年比5%増と堅調でしたが、転売業者への売り上げが10%減でした。

訪日中国人を中心とするインバウンド需要の減少は、ある意味では想定どおり。お土産用に購入する人もいる一方で、化粧品を大量に持ち帰ってネットで販売する人たちもいた。EC法の影響もあるけれど、転売業者がいつまでそういう商売を続けるのか。それには限界がある、と見ていた。

「爆買い」的にバイヤーが大量に購入していく動きは、いつまでも続くわけがないと思っていた。いずれ落ちてくるだろうと見ていたが、それがまさに今年だった。

一方で、資生堂の一般旅行客の売り上げは、数%だが増えている。中国国内ではわれわれも百貨店などに店舗を出しているし、現地EC(ネット通販)モールのTモールにも出店しているが、その売り上げも好調だ。

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