小売り大手の焦燥|猛威振るうアマゾンに対抗
百貨店やGMS(総合スーパー)などの小売り大手にとって、デジタル化の加速は待ったなしの課題となっている。
百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングスは目下、EC(ネット通販)とリアル店舗との融合を図っている。その一環で、伊勢丹新宿店に隣接する自社運営ビルを一部改装し、ささげ業務(商品情報の制作作業)を行う専用スタジオを設置。スタジオでは約120人の従業員がフル回転し、伊勢丹新宿店で取り扱っている商品情報のデータベース化を急いでいる。
データの整備は顧客にとって利便性向上につながる。顧客はECサイトで商品情報をチェック。気に入れば来館して、店頭で実物を確認できるし、そのままECサイトで購入することも可能になる。
さらに顧客情報のデータ化も進める。購買履歴や趣味・嗜好などの情報を接客担当者が共有することで、質の高いサービスの提供を目指す。2019年には、化粧品専門のWebサイト「ミーコ」や、顧客と店舗のスタイリストがチャットで会話し、それを基に顧客に合った商品を届ける「ドローブ」というサービスも開始した。
同社の杉江俊彦社長は、「デジタル分野を強化しないと、百貨店の未来はない」と強調する。
イオン、大型提携の狙い
GMS最大手のイオンは19年11月、英ネットスーパー専業のオカドと業務提携した。オカドはAI(人工知能)を駆使した中央集約型倉庫と宅配システムを武器に成長してきた企業。イオンはこれまでネットスーパー事業において、店舗で商品を詰め込んで配送する「店舗ピッキング型」を採用してきた。今回の提携により、23年までに日本で中央集約型倉庫を設立し、「倉庫配送型」の展開を見据える。
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