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想定通りに進まなかった波瀾万丈の半生記 ソニー シニアアドバイザー 平井一夫
平井がソニー本社幹部としての仕事を始めて以降は、韓国メーカーの台頭、アップルiPhone登場による市場環境の変化などに加え、リーマンショック、タイの水害、そして東日本大震災なども起こり、ソニーにとって最悪ともいえる期間だった。が、担当の事業領域は比較的好調だった。発売初期は伸び悩んだ「プレイステーション3」も、ポジティブな事業の波を生み始めていた。
稼ぎ頭のプレイステーション事業の貢献者で、さらに語学力にも、社交性にも優れる平井ならば「次期社長候補」と噂されて当然だろう。しかし、家族との時間、趣味に費やす時間を大切にしたい。社長のいすを争うことに、時間やエネルギーを費やしたくなかった。そもそも平井の自宅があるのは米国。家族も米国での生活になじんでいる。12年にハワード・ストリンガーの後継トップとして指名委員会から声がかかるまで、「ソニーは出向先」という感覚だった。
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