外交的対立が深まる日韓関係。双方が構造的変化に気づかず、戦略的な意思疎通を行わないのが悪化の原因だ。
「相手にするな」「断交せよ」。韓国に対する否定的な言葉の乱舞が止まらない。2018年末、旧朝鮮半島出身者の徴用工問題から燃え出した韓国への拒否感は、日韓両政府の積極的な鎮火作業もなく、収まる兆しが見えない。
世論調査から見ても、それがわかる。「徴用工問題」や「韓国艦艇が日本の哨戒機に火器管制レーダーを照射したこと」に対する日本政府の姿勢を支持する回答者は8割を超える(1月19~20日実施の共同通信、産経新聞・FNN調査など)。
韓国でも「『日本政府がより謙虚な態度で自制する必要がある』と述べるなど、文在寅(ムンジェイン)政権の対応をどう思うか」という質問に「もっと強く対応すべきだ」「現在の対応が適切」の合計が全体の80%を超えた(1月11日実施、リアルメーター)。
ところがこんなデータもある。18年に訪韓した日本人は294万8527人で前年比27.6%増えた。日本人の出国者全体の15.5%が韓国行きだ。韓国の訪日者数も753万9000人で、同5.6%増。出国者全体のほぼ4人に1人が日本を訪れている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら