上場後、初の減益に PB大赤字の真因 ゾゾスーツで不具合 メーカーとしても革命を起こすことができるか
「今まで多くのお客様が体験する機会の少なかった、オーダーメイドの世界観を世界中に広げていく」。約1年前、そう宣言して始まったZOZOのPB(プライベートブランド)。ゾゾタウン事業に次ぐ収益柱を目指したが、本格始動となった2018年度の売り上げは苦戦。相次ぐトラブルで大赤字を招く誤算となった。
1月31日に都内で開催された第3四半期決算説明会において、前澤友作社長は「繰り出した施策が大きな成果を生むことができなかった。たいへん申し訳なく思う」と陳謝した。期初に200億円を計画したPB事業の今期売上高は約30億円にとどまり、125億円の営業赤字となるもよう。PB事業の赤字が全体の利益を圧迫するため、同社は今通期業績を当初計画から下方修正。上場以来初の営業減益となる。
無料配布した採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」での計測データを基に、顧客の体形に合ったサイズの商品をオーダーメイドに近い形で提供する。これがZOZOのPBの売りだ。ゾゾスーツという言葉が流行語になるほど、新しい販売手法は世間の注目を集めた。18年1月のジーンズとTシャツの発売以降、ビジネススーツやニット、そして機能性肌着などベーシック商品を軸にPBの品ぞろえも順調に広げてきた。にもかかわらず、目標売上高にはるかに及ばない状況に陥ったのはなぜか。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら