指揮者である小澤征爾さんの名前を聞いたことがない人はあまりいないと思いますが、どのような人となりかは、それほど知られていないかもしれません。
桐朋学園で斎藤秀雄に指揮を学んだ後、単身で欧州に渡って指揮者コンクールで入賞した後、海外でキャリアを築き、最終的にはウィーン国立歌劇場の音楽監督も務めた人物です。
こう書けば、さらりと読み流してしまいそうですが、日本人が西洋音楽の本拠地の、それも最も伝統と格式のある歌劇場の音楽監督になるというのは、とんでもないことなんです。ビジネスの世界でいえば、米アップルやゼネラル・エレクトリックの社長に日本人がなったのと同じくらいのインパクトなんですね……って、かえってわかりにくい例えでしょうか?
とにかく「日本人として」「東洋人として」などという条件を抜きにして、オーケストラ指揮者として世界最高峰のキャリアを歩んだのが小澤さんです。
声を上げていこう
さて、このような世界的にすばらしいキャリアを築いた小澤さんの生き様から、今日のグローバル競争に身をさらされている私たちは、どのような示唆を得られるでしょうか? ここでは3つのポイントを指摘してみたいと思います。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら