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シャープ製パネルで相次ぐ火災事故の深層 緊急連載|太陽光発電の落とし穴 第2回

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火災多発の背景には、設計不良があると専門家は指摘する。しかしシャープは「原因が特定できない」とし、製品リコールに否定的だ。

本誌:岡田広行
写真:2016年、川崎市高津区で起きた太陽光パネル火災事故の実況見分の様子

住宅の屋根に設置された太陽光発電設備で、火災事故が相次いでいる。

「メーカーの点検で何も問題が見つからなかったので、まさかわが家で火事が起こるとは思いも寄らなかった。家財に被害がなかったことが不幸中の幸いだった」。川崎市に住む50代の男性は、2年5カ月前の出来事を今も鮮明に覚えている。

2016年の4月11日午前11時30分すぎ、男性宅の屋根から煙が上がっているのを、通りかかった人が見つけて消防に通報した。このとき、男性宅には誰もいなかったが、消防隊員による消火活動が功を奏し、被害は屋根の一部を焼くにとどまった(上写真)。

この男性宅に限らず、太陽光パネルに起因する火災の報告が目立っている。消費者庁などの「事故情報データバンクシステム」に登録された太陽電池モジュール(いわゆる太陽光パネル)に関連した火災事故は11年以降で19件。そのうち10件をシャープ製が占めている。男性宅のパネルもシャープ製だった。

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