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米朝の駆け引きから21世紀の外交が見える(2) 脅威は高まるのに税金を差し出す日本

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米国のトランプ大統領の特徴は、徹底したプラグマティストであるということだ。しかもその射程はつねに短い。現下の状況で自己の権力基盤を極大化することを考えている。

6月12日にシンガポールで予定されていた米朝首脳会談について、5月24日にトランプ氏が会談中止の書簡を公表したのも、それによって関係国を揺さぶったのも駆け引き(ディール)だった。中止表明によって関係国が動いた結果がトランプ氏にとって有利な状況を作り出すならば前言を翻して首脳会談を実施し、不利な状況になるならば中止という方針を変えないという、両にらみの戦術を取った。

トランプ氏の首脳会談中止表明は北朝鮮のみならず韓国にも大きな衝撃を与え、外交的に大きな動きが生じた。5月26日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長が会談した。前回の会談が4月27日だったので、1カ月足らずの29日で再会談に至った。外交の常識に照らすと異例の事態だ。日本の報道は韓国からの情報源によるものなので、ここではあえて北朝鮮の発表を基に分析する。

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