有料会員限定

マネーフォワード社長 辻 庸介 起業家の子ども時代「出る杭を育てる」第6回

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

個人向け家計簿アプリ「マネーフォワード」や法人向けの「MFクラウドシリーズ」を提供し、2017年9月、会社設立から6年目で東証マザーズ上場を果たしたのが、マネーフォワードだ。フィンテック企業の旗手として注目を浴びる同社の創業社長・辻庸介(41)のルーツは意外なところにあった。

(ジャーナリスト:吉井妙子)

大経営者の祖父から受けた薫陶

テニス愛好者らしい小柄だががっちりした体躯とウイットに富む話し方は、経営者というよりスポーツマンのようだ。かつてMBA取得のため米国で最も厳しいといわれるペンシルベニア大学ウォートン・スクールで学び、米国人以外で初のコートマーシャル(クラス代表)になったという切れ者の姿はそこにはなかった。

「そもそも僕はそんな切れ者じゃない。ビジネススクールのときは勉強がつらくて、通学路の橋の上で毎日泣いていましたから。その分、ストレスに対する耐性はかなり強くなりましたね」(庸介)

京都大学を卒業しソニーに入社、その後マネックス証券に転籍。順風満帆なキャリアを歩んでいた庸介は、なぜ35歳で起業したのか。しかも当時、家庭も築いていた。

「政府や金融機関が『貯蓄から投資へ』と盛んに言っていますが、日本人にとって投資までのハードルはまだ高いのが現状。『投資の前段階でおカネとどう付き合えばいいかわからない』という人たちの悩みを解決したかった」(庸介)

関連記事
トピックボードAD