海外では絶好調が続くネットフリックスだが、日本国内の有料動画配信はサービスが乱立し、今や群雄割拠の戦国時代。勝機を見いだすことはできるのか。
いち早く顧客基盤を固めたのは、通信事業者のサービスだ。国内勢の最大手はNTTドコモとエイベックス通信放送が提供する「dTV」。強みは12万を数えるコンテンツだ。数だけでなく、ユーザーの好みに合わせた入れ替えも頻繁にある。音楽ライブやニュース動画、劇場作品などの独自コンテンツも自慢だ。スマホの契約時、ドコモショップでサービス加入を促す手法も後押しし、2016年には会員数500万超を一時抱えるまでに成長した。
現在のドコモはテレビでの視聴を増やすべく、船井電機の独自液晶テレビのリモコンに「dTVボタン」を設けるなど、工夫を凝らしている。
日本テレビ放送網傘下の「Hulu(フールー)」も会員獲得に力を注ぐ。会員数が当初の計画に比べ少ないことから、黒字化の予定を18年度から19年度に1年先送りした。19年度には会員数200万を目標(17年末時点で164万)としている。18年の正月はドル箱コンテンツの「箱根駅伝」をテレビ放送と同時にネット配信。ネットを中心に話題となった。
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