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ネットフリックスの破壊力 エンタメ新時代 有料動画配信の覇者

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なぜ世界中の視聴者や制作者を引き付けるのか。エンタメ業界にゲームチェンジを起こしつつあるネットフリックスの実像に迫る。

(本誌:長瀧菜摘、田邉佳介)

米カリフォルニア州・ロサンゼルス。観光地としても名高い「HOLLYWOOD」の文字が並ぶ丘陵を正面から望む場所に、有料動画配信サービスで世界最大手に上り詰めた米ネットフリックスの新たな拠点がある。

2017年2月に開設された同社のロサンゼルスの新拠点(上写真)には1800人が勤務する。主にコンテンツ制作にかかわる作業や技術開発を担う。新拠点の設置により、創業以来本社を構えるシリコンバレー(2300人が勤務)との2拠点体制を構築し、“エンタメ×テック”を武器にした市場開拓を全世界で加速する。

本拠地である米国は技術開発中心のロスガトス、コンテンツ制作支援中心のロサンゼルスという2拠点体制

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動画配信はIT業界の中でも成長著しい領域だ。テレビ、パソコン、スマートフォンなど、あらゆる端末に対応する配信サービスが次々と勃興。いつでもどこでも動画を見る文化が浸透した。通信網の発展もこれを後押ししている。

ユーチューブのような無料動画中心の視聴・共有サービスは、動画再生前に挿入する広告で稼ぐ。これに対し、ネットフリックスをはじめとする有料動画配信は会員が払う会費が収益源だ。会費は米国で月8ドル弱〜14ドル弱、日本で650〜1450円(税抜き)。利用者は一定料金を支払うことで、プロが制作した映画やドラマ、ドキュメンタリーを広告に煩わされずに楽しめる。有料ケーブルテレビの契約者が多い米国でその代替や追加の選択肢として普及してきた。

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