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太陽光発電 進化への正念場 電力の大問題 第3回

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急速に普及が進む太陽光発電。分散型エネルギーゆえに、社会のあり方を大きく変えようとしている。一方で、安全や品質の問題、周辺住民とのトラブルも顕在化。

(本誌:岡田広行)
写真:兵庫県・芦屋市の海岸沿いに建設された住宅。屋根には太陽光発電設備を搭載。

太陽光発電や蓄電池などの技術の進化が、社会のあり方を大きく変えようとしている。

兵庫県芦屋市の海岸沿いの住宅地で、2020年代のエネルギー利用の姿を実現しようという町づくりが、18年10月にスタートする(上写真)。

「スマートシティ潮芦屋『そらしま』」と称したプロジェクトで新たに住宅の開発を手掛けるのは、大手住宅メーカーのパナホーム。電力マネジメント事業大手のエナリス、興銀リースおよび兵庫県企業庁と連携し、電力会社の配電網に依存しない町を構築する。

電力会社を介さずに住宅間で電気を融通

マイクログリッドシステム(地域分散エネルギー制御システム)と呼ばれる、この新たな取り組みでは、太陽光発電設備(出力4.6キロワット)と蓄電池(11.2キロワット時)を全117戸に導入。地中に自営線(自前の電線)を敷設したうえで、各住宅間で余った電気を相互にやり取りする。その際、各家庭の太陽光発電設備と蓄電池を発電所に見立てた、バーチャル・パワープラント(仮想発電所、以下、VPP)と呼ばれる次世代の技術を導入する。

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