外国人から見れば日本のビジネス慣習にはとまどうことばかり。どちらがいいとか悪いとかではないが、日本人にとって当たり前が彼らにとってはとても珍奇であったり新鮮であったり。その感じ方も、欧米出身かアジアやほかの地域出身かによっても微妙に異なるだろう。そこで、洋の東西(英国、フランス、インド、ベトナム)から在日外国人4人が集まり、日本にやってきた理由、日本語習得までの苦労、英語を学ぶ日本人へのアドバイスなどを語ってもらった(全3回)。
在日外国人座談会(1)
あなたはどうして日本へ
──まずは自己紹介がてら、来日のいきさつをお話しください。
ヘレン・ベントレー(英国人出身):私は日本企業がビジネスをグローバルに展開するためのアドバイスを行うコミュニケーション&マーケティングスペシャリストをしています。2020年の東京オリンピック・パラリンピック誘致委員会で働いていた際には、誘致委員長に入札戦略をアドバイスするとともに、政府高官のためにキーとなるコミュニケーション設計を行いました。現在在籍しているフィンズベリーでは東京、北京、香港、シンガポールのチームと一緒に危機管理や国際的な企業価値を高めるための戦略アドバイスをしています。
最初の来日は6年半前、20歳のときです。オックスフォード大学で論文を書くための調査に来日しました。テーマは、英国で日本の会社がマーケティングやプロモーションをするにはどうすればよいかです。
英国と日本は、多くの共通点もあります。しかし、たとえばロンドンでは人口の3分の1が外国生まれの移民とその子供たちですが、日本には外国人はあまりいません。日英では文化も大きく違う。英国で(英語の)本を読んでいてもわからない点が出てきました。
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