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異質な存在の原子力部門が評価されすぎた [誌上座談会]東芝OBが語る「問題の本質」

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債務超過寸前にあるかつての名門。OBたちも気をもんでいる。今の胸の内を4人に語ってもらった(各人への取材を基に座談会として構成した)。

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Aさん 原子力事業に関連する損失が東芝を苦しめているが、私は2006年に米ウエスチングハウス(WH)を6000億円で買うこと自体に懐疑的だった。原子炉の形態はBWR(沸騰水型)とPWR(加圧水型)があり、今はPWRが世界の主流になっている。

海外に打って出るためにPWRが主力のWHを狙ったのだろうが、原子力事業そのものは簡単じゃないし、事故リスクなどさまざまな問題を抱えている。福島原発の事故がなくても、甘くはなかったと思う。

Bさん 原子力はもう東芝単独では対処できないでしょう。もともと東芝の原子力部門にWHを経営する能力はなかった。Aさんと同じく私も原子力は、不確定すぎて私企業がやっていける事業ではないという立場だ。速やかに切り離すべき。

今頃、経済産業省が日立製作所と三菱重工業との再編の図を描いているだろう。半導体事業はどうだろうね?

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