
[ポイント1]
記者は昨年5月、米国にとって30年ぶりとなるボーグル原発の建設現場を訪れた。まさに建設コストが膨れ上がり、東芝の存続を揺るがしている現場だ
[ポイント2]
工事遅延の原因の一つは福島第一原発事故後の安全基準規制強化で、米国のみならず世界的に及んだ。だが、ここで東芝は原発輸出の旗を下ろさなかった
[ポイント3]
大赤字のWH切り離しが東芝の最優先課題だが、三菱重工、日立は買収に慎重で、中国勢への売却も難しい。もはや手に負えないことを認めるときだ
昨年5月、米ジョージア州にあるボーグル原子力発電所の建設現場を訪れたとき、巨大な筒型の冷却塔が完成していた(上写真の左右)。燃料が充塡される原発の心臓部の圧力容器や発電タービンの納入も済んでおり、現場ではトラックや作業員が行き交っていた。
だが、現場の作業員に話を聞くと、「工事はあまり進んでいない」と表情は冴えなかった。この場所は、建設コストが膨れ上がり、莫大な損失で東芝の存続を揺るがす事態に発展している建設現場である。
記事全文を読むには有料会員登録が必要です。
(残り 5721文字 です)
【9/30(火)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
無料会員登録はこちら
ログインはこちら