銀行の信用はもはや株価が基準。長期金利も株価を意識した神経質な展開に
「実は11月17日の月曜日に、本社から山一に対する信用枠を、フリーズ(凍結)しなさいという指令が出たんです。それで、バンク(山一信託銀行)も含めて取引を停止した」。ある欧州系銀行の東京支店の幹部が、電話の向こうでこう打ち明けた。
株価が信用判定のメルクマール
11月に入って、三洋証券、北海道拓殖銀行、そして山一証券と、巨大金融機関の経営破綻が続いている。金融機関同士の資金繰りを融通し合う「短期金融市場(マネーマーケット)」は、高い金利を払えば資金が取れるというような、悠長な段階を通り過ぎた。資金の出し手の関心は、相手方の信用(倒産)リスクに向いている。
三洋証券の場合は、会社更生法が適用された。その結果、三洋がマネーマーケットの代表であるコール市場から借り入れた資金は、投資家の資産と異なり保護されなかった。
「マネーマーケットは、みんながみんなを信用し合っているというのが前提。三洋のように返ってこないおカネがあるよ、ということになると成立しない」(都銀上位行首脳)。拓銀、山一の場合は破綻規模の巨大さゆえか、原則として全債権者が保護される。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら