「楽天市場」の曲がり角 ビジネスモデルに限界?

国内では電子書籍や携帯電話など事業領域を拡大、海外では大型の買収を連発し、成長に向けひた走る楽天。だが、屋台骨の「楽天市場」を支える店子との関係は、曲がり角を迎えている。
「正直言って、面白くない」。こう話すのは日用品を扱う楽天市場の出店者だ。この出店者が憤る相手は、楽天の子会社ケンコーコムが手掛ける日用品特化型のECサイト「楽天24」である。楽天24はもともと、2010年10月に楽天本体が出店。14年1月にケンコーコムが事業を承継した。

この出店者が不満を漏らすのは、楽天24が楽天市場出店者と競合関係にあるためだ。「楽天24に顧客を奪われている。影響は大きい」(同出店者)。
なぜ、楽天は大切な店子の顧客を奪う策に打って出たのか。出店者からは「楽天がショッピングモールの限界に気づいたからではないか」という声が上がっている。
全国から店舗が集うショッピングモール型の楽天市場と、自社で在庫を仕入れ販売する直販型のアマゾン。この2つはビジネスモデルが異なるといわれてきた。
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