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中国住宅市場のバブル化 80年代の日本と重なる

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中国で住宅市場が再び活況を呈している。だが好調なのは大都市だけで地方都市の多くは置き去りのまま。日本のバブル期との類似が懸念される。

住宅建設部の陳政高部長は全人代の会見で、日本のバブル期と中国の現状を重ねる質問に憮然とした(ロイター/アフロ)

中国の国会に当たる全国人民代表大会が開かれていた3月15日、住宅建設部の陳政高部長(日本の旧建設相に相当)による記者会見があった。どの記者が何について質問するかは事前にほぼ決まっているはずだが、「現在の中国の不動産市場は1980年代の日本に似ているとの指摘がある。日本のバブル崩壊の轍を踏む心配はないか」という質問が出ると、陳部長は顔色を変えた。「ネットなどにはそういう議論があるようだが、時代も国情も異なり、同日の論ではない」と非常に強い口調で語り、それ以上の説明はしなかった。

3月18日には国家統計局が2月の住宅価格統計を公表した。全中国の70都市のうち、住宅価格が上昇したのは47都市、値下がりしたのが15都市だった。特に広東省の深センでは昨年同月と比べて57.8%という突出した値上がりを示した。株式市場の低迷で、投資マネーが不動産に流れ込んでいるのだ。

北京近郊の住宅を3月に売った朱さん(36)は「現状はバブル以外の何ものでもない」という。昨年の終わりごろ、6年前に60万元(1元=約17円)で買った物件を売りに出したいと考えた。「買った値で売れないか」と不動産業者に伝えたところ、「今の市場環境ではとても買い手が出ない」と笑い飛ばされた。ところが1月には、80万元で買い取りたいという人が出て、3月には160万元で売ることができた。

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