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平成建設社長 秋元久雄 高学歴大工&すべて内製化 住宅業界のニューウエーブ

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大工が東大や京大出身。部長は部員が選ぶ──。ユニークな仕組みで快進撃を続ける住宅会社の創業者は、かつて五輪を目指した重量挙げの猛者だ。

現役社長だが多くの案件はすべて下の判断に任す。普段はラフな格好が多い。静岡・三島市内に建設中の木造建物内で撮影(撮影:尾形文繁)

「みんなが考えることは、やらねえだよ。大勢がいいと思うことをやっても勝てっこないじゃん。まともな人はみんな反対したんだから。そんなことできっこないって」 

たばこをふかしながら、独特のダミ声で歯に衣着せぬ言葉をぽんぽん発する。秋元久雄(あきもと・ひさお)、67歳。社員数560人、直近の年間売り上げ150億円という平成建設の社長だが、年齢不詳の兄ちゃん風で、バイクのパーツ屋の社長といったほうがしっくりくる。たばこの煙を豪快に吐き出しながら話す一方で、吸い殻を灰皿の隅に順に並べる几帳面さもある。

静岡県沼津市に本社を構える平成建設は1989(平成元)年2月に秋元が立ち上げた。設計から監督、施工、メンテナンスに至る全建築工程を社内で一貫して引き受ける「内製化」を徹底する。

わかりやすくいえば、大工を筆頭にした現場の職人がすべて社員なのである。

それに対して、大手ゼネコン、ハウスメーカー、一般の工務店は営業、設計、現場監督といった元請け仕事のみ行い、現場の仕事は下請けに「外製化(アウトソーシング)」する。

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