フランスのオランド大統領も観戦中だったパリ郊外のサッカースタジアムにおいて爆発が発生、その後、パリ市街地で飲食店などが鋭撃され、またコンサート開催中の劇場が占拠されて自動小鋭による乱射が行われた。飲食店や劇場など、ソフトターゲットが狙われ、わずか約30分の間に130人もの無辜の民の命が奪われた、まさに無差別殺傷テロ事件であった。
この事件の実行犯は、イスラム諸国出身の移民の子孫で、多くがフランスや隣国ベルギーで生まれ育ったフランス国籍、ベルギー国籍を持つ、いわゆる「ホームグロウン・テロリスト」である。また彼らは、シリアへの渡航歴を持つとされる。
短時間に130人を殺害していることから、シリアやイラクでの戦闘経験を持つか、よく訓練された者による犯行であろう。以前から欧米各国では、イラクやシリアなどでアル・カイダや「イスラム国」(IS)に外国人戦闘員として参加した者によるテロが懸念されていた。
「なぜパリが狙われたのか」「なぜ今事件が起きたのか」と多くのメディアなどから問われた。答えは簡単である。「パリやロンドン、ニューヨークなどはつねに狙われ続けている。当局が未然に察知できなかったテロが発生しているにすぎない」ということである。
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