有料会員限定

欧州経済大混乱のシナリオとは エコノミストが徹底分析

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
拡大
縮小
フランス同時テロ後に開催されたG20サミット。テロ対策で欧州各国の連携が確認された(KPS)

特集「世界を揺さぶり続ける」の他の記事を読む

エコノミストの間で語られてきた今年の世界経済3大リスクは、米国連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き上げ、中国経済の減速、そして欧州政治であった。ニッセイ基礎研究所上席研究員の伊藤さゆり氏はこう話す。「一見、世界経済や金融マーケットに影響がないように思えるが、問題の深さは欧州政治がいちばん大きい」。

ギリシャ債務問題で揺れに揺れたのは今年夏。ギリシャの国家破綻をぎりぎりで回避した欧州経済は、三つのエンジンを原動力に立ち直りの動きを見せている。

「ギリシャ債務問題の後遺症は、いわば一般病棟へ移れるような状況になっていた」(みずほ総合研究所上席主任エコノミストの吉田健一郎氏)。それに昨年末からの原油価格の暴落や欧州中央銀行(ECB)による金融緩和策が加わった。2014年のユーロ圏の国内総生産(GDP)成長率は0.9%だったが、ニッセイ基礎研究所によれば、15年は1.5%、16年は1.6%に回復する見通しだ。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内