小誌は11月15日に創刊120周年を迎えた。その歩みを象徴する人物である石橋湛山(1884~1973)は「リベラルな言論人」として紹介されることが多い。
だが、このリベラルという言葉は一義的ではない。オールドリベラルというと、権力の制限や言論の自由など、政治的な自由を尊重するという意味合いが強い。これが新自由主義に変わると、市場の重視など経済的な性格が濃くなる。現実の政治勢力としてのリベラルは、経済的には分配を重視し、外交・安全保障ではハト派といった人たちだ。
大恐慌をきっかけにリベラルは大転換
どうしてリベラルという言葉は、こんなに多義的なのだろうか。
リベラリズムという思想は20世紀に入って大きく転換した。国家の役割を治安維持や外交・安全保障に限る「夜警国家」をよしとするのが19世紀のリベラルだった。だが、大恐慌(1929年)後は市場原理一辺倒で経済を運営することへの反省が高まった。公共投資や社会保障など、国家の果たす役割が再評価されたのだ。
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