有料会員限定

部下が上司に対してスジを通すことはない 職場で実践できる 「中期分析」の方法⑧

✎ 1〜 ✎ 39 ✎ 40 ✎ 41 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
今年8月、北方領土を訪問したロシアのメドジェーベフ首相。この訪問に関し、日本政府は場当たり的な対応に終始した(時事)

読者が部下であるとして、上司がやるべき仕事を十分に行っていない、あるいはまったく行っていないと思った場合、どのような態度を取ればいいのか。仕事の事柄、上司の性格、社風などが複雑に絡んだ問題なので、単純化はできない。

一般論として、上司は部下にミスを指摘されることを好まない。そのことを念頭に置いて、自分に降りかかる不利益をできるだけ少なくして、組織の利益の増大に貢献するという方針で対処するしかない。

日和見主義的な態度ではあるが、組織で部下が上司に対して「スジを通す」ということは、基本的にありえないと考えておいたほうがいい。組織の論理からするならば、部下が上司に対して「スジを通す」ような事態が頻発するということは、上司が部下を掌握できていないということと、ほぼ同じであるからだ。

まず、上司が不十分な仕事しかしない場合には、二つの類型がある。第一は、上司が問題の所在に気づいていない場合だ。たとえば、ロシアの首相が「近く南クリル(北方領土に対するロシア側の呼称)を訪問する」と主張したとする。これに対して、ロシア情勢にあまり通暁していない政治家や外務省幹部ならば、「けしからん。抗議して、やめさせろ」ということになる。

関連記事
トピックボードAD