「創価学会はなぜ嫌われるのか」というのが、本稿のタイトルである。そこでは、創価学会が嫌われているということが前提になっている。確かに、世の中には創価学会のことを嫌う人たちがいる。忌み嫌い、創価学会などなくなってしまえばいいと考えている人がいることは事実だ。
しかし、そうした創価学会に対する嫌悪感は、昔に比べればはるかに弱くなっているようにも思われる。
3年ほど前の秋のことである。私は講演をするために、広島県の三次(みよし)市を訪れた。
そのときは、最近の葬儀のあり方について地元の浄土真宗の人たちに話をしたのだが、送り迎えをしてくれた僧侶の人から興味深い話を聞いた。
昔は、創価学会といえば、地元で嫌われる存在だった。ところが最近では、学会の会員たちをいい人たちと言う人が増えているというのである。
浄土真宗の場合、日本の仏教宗派の中でも信仰に対して特に自覚的で、しかも、社会の支配階層ではなく、一般民衆に基盤を置いているため、創価学会とは対立する関係になり、創価学会批判にも積極的だった。
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