有料会員限定

ソフトバンクの“魂胆" 強気のレバレッジ経営

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

アグレッシブな調達で手元資金は現在2.3兆円。新たな巨額買収の布石か。

8月6日に行った決算会見。「一時はスプリント売却も考えた」と述べた孫正義社長。

いったいどこまで借金を膨らませるのか──。

「着実に稼ぐ時期に入った。純有利子負債は2014年度にゼロになり、借金会社のイメージは変わるだろう」。ソフトバンクグループの孫正義社長がこう宣言したのは09年のこと。だがその後、借金ゼロ宣言を撤回。13年、米国の携帯会社スプリントを1.8兆円で買収するなど、一気に攻めの姿勢に転じた。

結果、積み上がった借金は11.6兆円(図表1)と、売上高8.6兆円を上回る異様な水準だ。これに対し、事業会社ソフトバンクの藤原和彦CFO(最高財務責任者)は、「さまざまな選択肢のために、いい条件で資金調達している。手元資金を厚くして機動的に対応するのは非常に合理的だ」と言ってのける。

[図表1]
拡大する

買収で借入金が膨らんだほか、過去2年で際立つのが社債の急増だ。13年度は7740億円、14年度は1.55兆円を調達。たとえば、14年に発行した5年物の個人向け社債は、金利が1.45%。超低金利下にあって、預金よりも高い利回りを求める投資家から人気を集め、国内で起債すると即座に売り切れる。

関連記事
トピックボードAD