有料会員限定

短時間の会話でもその後の人生に影響大 職場などで役に立つ「中期分析」の方法 (7)

✎ 1〜 ✎ 28 ✎ 29 ✎ 30 ✎ 最新
拡大
縮小
小説家、劇作家でもある故・井上ひさし氏。筆者の処女作を読んで、筆者のその後に有益な助言を与えた(KPS)

井上ひさし氏は、筆者と米原万里さんが親しいということについて、当初、情報を持ち合わせていなかったようだ。井上氏が米原さんに「すごい本が出た」と言って『国家の罠──外務省のラスプーチンと呼ばれて』(2005年、新潮社)についての感想を述べると、米原さんは「私は著者の佐藤優をよく知っている」と答えた。米原さんから「井上ひさしさんがあなたと会いたがっている」という電話があったが、実際は米原さんが気を利かせて、筆者が井上氏と知り合う機会を作ってくれたのだと思う。

当時、筆者は職業作家になることを考えていなかったので、躊躇していると、米原さんから「あなたが作家になるために役に立つ話だから、絶対に来なさい」と強い調子で言われた。筆者は「作家になるつもりはないけれど、井上先生の話には関心がある」と答えた。そして、05年5月25日(水)に、米原さんに連れられて井上邸を訪れた。この井上氏との約5時間の話し合いが、筆者の作家人生に決定的な影響を与えた。もっとも、この話し合いの重要性に筆者が気づいたのは、それから2~3年経ってからのことだった。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内