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変容するリーダーの資質 社長の器 三井物産、富士通、ワタミが相次ぎ発表 大抜擢「バズーカ人事」の破壊力

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経済界からも「バズーカ砲」が放たれた。ベテラン役員を高速で抜き去る大抜擢人事である。渦中の企業は総合商社、IT企業、居酒屋チェーンの3社。その破壊力は…。=敬称略=

(本誌:秦 卓弥、山田泰弘、又吉龍吾、堀川美行)

  三井物産   安永竜夫 三井物産次期社長

頭が真っ白になった 「天命と思え」と言われた

1月20日、東京・大手町の三井物産本社。売れっ子アートディレクター、佐藤可士和が昨年完成させた会社の新ロゴを背に衝撃的な社長交代会見が始まった。

役員序列では実に32人抜きである。名門総合商社の三井物産において、戦後最年少の若さで社長の座に上り詰めることになる。社内の誰もが驚いた、まさかの人物は機械・輸送システム本部長で執行役員の安永竜夫(54)である。取締役でさえなく、社内の下馬評にも名前が挙がらなかった人物の起用なのだ。

安永竜夫 三井物産次期社長
佐藤可士和デザインの新ロゴを背に記者会見。右は現社長の飯島彰己(撮影:尾形文繁)

安永自身にとっても天と地がひっくり返るほどの衝撃だったに違いない。「青天の霹靂。頭が真っ白になった」「天命と思って受けろと言われた。サラリーマンとしてはノーチョイスだと思った」。

それにしても、30人以上の役員を高速でぶっちぎってまで安永が起用される理由とは何だったのか。

「54歳の若さが決め手だった」。現社長の飯島彰己は安永起用の理由をこう説明した。「私も58歳で就任したが、6年経つと体力、気力がキツくなる。6年後も体力、気力を今と同じように維持できる人を選びたいという視点だった」。

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