列車窓から異物で目にケガ?体験者が語る危険性 オミクロン株急拡大、電車内の換気は必須だが
──駅係員には、どのような協力を求めたのですか?
Cさんが「後々で、治療が必要になった場合なども考えられるので『事故が起こった』という記録を残してほしい」と要求し、駅係員は記録を残してくれました。また、駅係員は乗車していた列車に連絡を取り、状況を確認した後で「過度な窓開けはおやめください」という車内アナウンスを流したとのことです。
──その後、どのような治療を受けたのですか。
目を洗ったものの、痛みと違和感が取れなかったこともあり、Cさんが東陽町駅近くの眼科をスマートフォンで調べて、連れて行ってくれました。
診断を受けたのですが「角膜が傷ついていて、すでに細菌の感染が始まっている可能性が高い」とのことでした。医師は「地下鉄のトンネル内は、ネズミなどが生息しているなど、衛生的な環境ではありません。そこから何か落ちてくるとしたら、油で固まったホコリや、錆びた鉄片など、細菌感染を引き起こすことも考えられます」として、角膜を保護する薬と、強力な抗菌剤を処方されました。
医師に、今回の対応はどうだったのでしょうかと聞いたところ「こうした事例で『単に目にゴミが入っただけ』と放置すれば、失明する可能性もあります。速やかに眼科を受診すべきケースで、今回の受診は正しい処置です」と言われました。
──対応を間違えたらと思うと、ぞっとしますね。
はい。「処方した目薬を2時間間隔で、今日中に最低でも3回点眼してください」と言われました。その通りにしましたが、3日は痛みが引きませんでした。1週間後に再び眼科に行きましたが、「完治していないので、点眼をあと2日続けてください。角膜は損傷しているので、コンタクトレンズは使わないでください」という指示を受けました。Cさんのおかげで対応が速かったこともあり、今では元通りになっています。
東京メトロに聞いてみた
では、東京メトロは今回の事例をどう見ているのか。広報部に聞いてみた。そのやりとりは以下のとおりだ。
──今回の事例をどのように考えますか。
お申し出の後にトンネル内および当該車両を確認しましたが、目に見えるような異物を見つけることはできませんでした。車内窓開けにおいては、コロナ対策の車内換気のために窓開け開口が10㎝程度となるよう、東京メトロ保有全車両に窓開け開口目安のお知らせステッカーを貼り付けてご案内しており、今後も窓開けのご協力に関するご案内の強化に努めてまいります。
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