【産業天気図・アパレル】低価格志向根強く「曇り」、高額衣料品の本格回復はまだ先


 紳士服業界でも低価格傾向が進む。総合スーパー(GMS)のイオン<8267>や西友が強化している1万円未満の低価格スーツに対抗し、最大手の青山商事<8219>が5月から6月にかけて半額セールを行った。セールを受けて同社の5月の既存店売上高は前期比7.3%増となり大盛況だ。

またAOKIホールディングス<8214>やコナカ<7494>なども、洗えるスーツなど機能を持った商品を拡販、既存店は堅調に推移している。ただ割引セールは期間限定のセールであり、機能性スーツも、販売が好調のユナイテッドアローズ<7606>の参入など競合が増えている。新たな商品投入で差別化しなければ、既存店の維持は難しそうだ。

一方、百貨店など高額衣料は、オンワードホールディングス<8016>やワコール<3591>をはじめ、百貨店の一部店舗で販売が伸びている。とくにワコールは2ケタに近い伸びを見せている店舗も出てくるなど、4月以降はまずまずのスタートを切った。

ただ、ファストファッション各社が冬物を一掃した4月、気温低下を受けて「冬物をアウトレットに流さずに正規の店頭で販売し続けた」(百貨店に出店する衣料専門店)ことで一時的にファストファッションのシェアを奪っただけと見ることもできる。高額衣料の消費が回復基調にはいったと見るのは時期尚早だ。

(鈴木 良英=東洋経済オンライン)

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