日立が高さ世界一のエレベーター塔、新興国の超高層ビルに売り込め!
高さ世界一のエレベーター研究塔を、日立製作所が茨城県ひたちなか市に建設した。約60億円を投じた「G1タワー」の高さは213.5メートル。
52階建ての新宿住友ビルとほぼ同じで、これまで1位だった韓国の現代エレベーターの施設(205メートル)を抜いた。
日立が推計する2010年の昇降機市場は、国内が1.7万台、中国は23.7万台、東南アジアと中東で4.5万台。成長著しい中国や中東で超高層ビルが増えているため、より高速で大勢の人が乗れるエレベーターの需要が高まっている。
G1では、世界最速となる分速1080メートルの機種の実証実験や、積載重量5トンで分速600メートルの高速・大容量機種の開発を行う。
コンピュータシミュレーションが発達しても「高速走行時の揺れや騒音、気圧変化など実際に乗り心地の検証を行う必要がある」(日立製作所・都市開発システム社の徳永吉宏主任)。制振装置を活用し地震や暴風時の揺れを再現でき、安全面での技術実証も可能になる。
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