運動嫌いな人に知ってほしい「習慣」にするコツ やせたり体型維持のために始めるのは間違い

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運動嫌いを克服し、習慣にするにはどうしたらいいのだろうか(写真:Pangaea/PIXTA)
ランニングでも散歩でもダンスでも、週3回体を動かすことを6週間続ければ運動嫌いでも習慣になる──。定期的な運動の効用は健康増進にとどまらず、うつ病を抑制したり、レジリエンスを鍛えたりと、人生の満足度を高めるという。『スタンフォード式人生を変える運動の科学』を書いた心理学者のケリー・マクゴニガル氏に聞いた。

「運動嫌い」になる理由

──普段どれくらい体を動かしているのですか。

コロナ前はスタンフォード大学まで1日2回歩いて通っていたので、それだけで数時間。さらに数時間エクササイズを教えていました。今は、運動時間はだいぶ減って、1日2回、計2時間程度です。

これが標準というわけではありません。私の場合、運動が日々の喜びであり、精神を安定させてくれます。本を読むのも好きで毎日数時間読んでいて、どちらも生活の一部として定着しています。

──時間の捻出が大変そうです。

運動は睡眠と同じように必要なもので、テレビを余計に1時間見るくらいなら運動するし、運動を前提に1日の予定が成り立っています。もちろん、誰もがそうすべきだとは思いません。ただ3~4分の曲に合わせてヨガをしたり、踊ったりならできるでしょう?

運動をするのであれば、いつもより1時間早起きをしてするほうがその後の活動にポジティブな影響を与えることが科学的にも実証されています。1時間となると面倒くささが先立つけれど、活動と活動の間に3分でもいいから体を動かすようにするといいでしょう。

──運動が嫌い、苦手という人は少なくありません。

嫌いになる理由はいくつかあります。1つは運動がダイエットや体形維持と結び付いている場合。「やらないとやせない」といった考えに支配されていると、運動で自由さや楽しさを感じたり、自己表現をしたりしにくくなります。

体育の授業がトラウマになっていることもある。男子なのに運動が苦手だとバカにされたとか、運動のテストで不合格だったとかいう体験が、運動には向いていないという発想につながってしまう。

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