スズキが今期予想を減額、連結開始後初めて「とうとうしちゃった」と鈴木会長

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
スズキが今期予想を減額、連結開始後初めて「とうとうしちゃった」と鈴木会長

スズキは今2009年3月期業績予想を下方修正した。下期の経営環境を厳しく見積もったためで、減額は連結決算を始めてから初となる。鈴木修会長は「とうとう減額修正しちゃいましたが、今後はこういうことのないようにしたい」と決算説明会で話した。さらに下期4万5000台の減産も決めた。

修正数字は売上高3兆2000億円(前期比8.6%減)、営業利益1000億円(同33.1%減)で、前回予想より売り上げ3000億円、営業益400億円の減額となる。「東洋経済オンライン」は会社修正に今期予想を合わせ、来10年3月期を表記のようにする。 

「米国に端を発した経済情勢は、地球を一周する。キューバにもリビアにもインドにも押し寄せてくる。津浪のように」(鈴木修会長)。

シェアトップを誇るインドでも、自動車市場の成長に一時的なかげりが出ている。「ただ人口が多いし客層も広くなっている。他国より成長力、需要はある」と潜在力には変わりがない、という見方を示した。

また鈴木会長は、この機会に経営内容を見直したい、という考えも明らかにした。「(売上高が)1兆円いくのに12年かかって、2兆円いくのに12年かかったが、過去5年は毎年2800億円ずつのびて3兆円超まで急激に伸びた。100CC刻みにエンジンを揃えるのが必要かどうか、大排気量をどうするか、MTあり、ATあり、CVTあり、ディーゼルあり、という状況はどうなのか。さまざまなことを反省し整理していきたい。工場もよそさんにくらべて本当に近代化されているのかどうか。インドでの納車やスペアパーツ納期の短縮化は早めなければいけない。そういうことを含めて考えるいいチャンス」と気を引き締めていた。

《東洋経済・最新業績予想》
 (百万円)    売 上  営業利益   経常利益  当期利益
連本2008.03    3,502,419    149,405    156,904     80,254
連本2009.03予   3,200,000    100,000    110,000     60,000
連本2010.03予   3,400,000    108,000    118,000     62,000
連中2008.09    1,719,854     60,690     68,821     34,232
連中2009.09予   1,700,000     55,000     65,000     30,000
-----------------------------------------------------------
          1株益\    1株配\
連本2008.03        178.0          16 
連本2009.03予       133.0          16 
連本2010.03予       137.5          16 
連中2008.09         75.9           8 
連中2009.09予        66.5           8 
高橋 由里 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たかはし ゆり / Yuri Takahashi

早稲田大学政治経済学部卒業後、東洋経済新報社に入社。自動車、航空、医薬品業界などを担当しながら、主に『週刊東洋経済』編集部でさまざまなテーマの特集を作ってきた。2014年~2016年まで『週刊東洋経済』編集長。現在は出版局で書籍の編集を行っている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事