北朝鮮が平壌の地下鉄網拡張を報じないワケ 自慢したい偉業のはずなのに…

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北朝鮮政府は、首都・平壌の地下鉄網を拡張しているようだ(写真:北朝鮮ニュース)

複数の情報筋からの情報によると、北朝鮮当局は平壌の地下鉄網を拡張中であることが判明した。このことは商用の誰にでもアクセス可能な衛星画像でも確認できるため、おそらく事実だろう。

東洋経済オンラインは北朝鮮情報の専門メディアとして定評のあるNK Newsと日本語訳の独占配信契約を締結。毎月約10本の記事を厳選して紹介していきます。

1973年に初めて開設され、政府専用の秘密の路線も含んでいるといわれる2路線の地下鉄網は、既存の革新線の終着駅となっている光復駅の西側へ向けて拡張中だと情報筋は語った。

最近少なくとも3つの新しい駅を含む地下施設が完成したと、情報筋の1つは語った。そのうちの1つは平壌の象徴的な施設である万景台学生少年宮殿のすぐ南西に位置すると報じられている。
その地点のGoogle Earthの衛星画像をみると、駅入口の可能性がある約60×30メートルの大きさの建物が2016年5月から10月のある時期に徐々に現れ始めたことを示している。

いくつかの駅を建設中

「建設中の新しい駅は、万景台学生少年宮殿、万景台、金星第二高等中学校、万景台遊戯場、革命学院などといった万景台区域の多くの重要な施設の移動需要を満たすだろう」とワシントンDCの米韓研究所で北朝鮮の衛星画像を専門に分析しているカーティス・メルヴィン氏は述べた。

特にメルヴィン氏が自身のNK Econwatchウェブサイトに投稿した2007年付の双方向の駅図面の写真には、光復駅の西側にある2つの駅を含む、未注目の複数の駅が描写されていた。

しかし、これらの未公表の駅は、同じ地図図面から2011年までに除去されている。

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