新潟駅「高架化工事」現状はどうなっているか 新幹線と在来線の対面乗り換えが実現間近
2018年夏前に第1期工事の完了により高架線が暫定使用を開始すると、越後線に存在した2か所の踏切が解消され連続立体化区間から踏切はなくなる。在来線ホームは高架上が3面4線、地上が既設の1番線と仮設ホーム8・9番線での営業となる。上越新幹線と羽越線特急「いなほ」との同一ホーム乗り換えも、この時点でスタートする。
ダイヤはまだ明らかではないが、「いなほ」は現状7往復で、出発列車と到着列車が新潟駅に並ぶこともないため、新ダイヤの実施後も大多数は同一乗換ホームの利用が可能と考えられよう。また、合間に普通列車を入線させる余裕もありそうなので、新潟周辺の地域輸送との連携も部分的とは言え、考えられる。
新しい在来線高架ホームは、コンペで提案された案を基に全体に架かるアーチ天井が特徴となる。ホーム上では現在、内装工事が進められており、旅客向けの案内表示装置等も試験的に稼働している様子が、隣接の新幹線ホームから眺められる。同一乗換ホームには中間に柵が設けられ、指定席側と自由席側で計2か所の連絡改札口が設置されることになる。
高架化による急勾配をSLは登れない
かつてのJR九州新八代駅での事例等からノーラッチも検討されたが、JR東日本は新幹線の車内改札を基本的に行わないこととしているため、正規の切符であることを確認する中間改札は不可欠となった。この中間改札の設置により、新幹線と接続列車の接続時間は繁忙期の予測を前提に5分程度が予定されているが、それでも現在のおおむね10数分の状態から時間短縮が図られる。
一方、地平から高架へのアプローチが東側で21.7‰、西側で20‰と急勾配になるため、「SLばんえつ物語」号は新潟駅への乗り入れを取り止める。首都圏から主たる乗客を運んでくる上越新幹線と直接の接続が断たれるのだから、ちょっとした岐路になるのではないか。
第1期の高架開業の後は、地上の旧2~4番線や信越・白新線の仮線3線のうち2線を撤去して未施工部分の高架橋建設に着手、新潟駅内では高架ホーム2番線の対面に1番線を完成させ、駅の東側では残る2線を建設する。これにより2021年度に高架線は全面使用となり、駅東側の信越本線・白新線は本来の複々線に復する。
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