有料会員限定

アップルが欧州デジタル市場法に噛みついた理由、「政府が民間企業の知的財産を強制接収し、競合他社に再配分する行為」とマイナス面を強調

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

新規参入促進か、プライバシー保護か

DMAが要求する相互運用の強化は、本来は競争環境を整え、新規参入を促すための枠組みだ。しかしプライバシー保護の観点から見ると大幅に後退する。

ジョズウィアック氏は「ユーザーが接続したすべてのWi-Fiネットワークの完全な履歴の共有や、デバイスに届く通知の完全な内容の提供を実際に求められている」と明かした。

Wi-Fi接続履歴は、その人の行動パターンを完全に把握できる情報である。どの病院に通っているのか、どの裁判所に出廷したのか、どのホテルに泊まったのかを追跡できてしまう。

もちろん、こうした情報開示によって、イノベーションが促進されるのであればユーザーにとっては大きな利益といえるだろう。

しかし、ジョズウィアック氏はそうではないという。これらiPhoneの内部情報アクセスを申請している主要企業は、同じゲートキーパーとして認定されているメタ(フェイスブック)である。

次ページ「サムスンには適用されない」
関連記事
トピックボードAD