アドビが買収できなかったデザインツール企業「フィグマ」への高すぎる期待。株価は上場初日の半分程度まで下落

2025年最大のIPO銘柄とされるデザインツール企業のフィグマだが、その株価は急騰したのち、上場初日の終値の半分程度まで下落した。熱狂と失望が渦巻く、いま最も熱い銘柄の1つであるフィグマ。注目の初決算を受けて今後の希望は見えたのだろうか。
“熱狂”は長続きせず
フィグマは2025年7月31日にニューヨーク証券取引所に上場した。公開価格は1株33ドルに設定され、調達額は約12億ドル(約1800億円)に達した。
このIPOでは機関投資家の需要が旺盛で、募集枠の約40倍もの応募が集まったと伝えられている。上場初日の終値は115.5ドル。公開価格の3.5倍という近年まれに見る大成功を収め、時価総額は、アドビによる2022年9月の買収提案額の200億ドルを大きく上回る水準に膨らんだ。
しかし、その熱狂は長続きしなかった。上場翌日に最高値をつけた後、フィグマ株は利益確定売りに押されて急落し、9月初旬時点では初日終値から40%以上安い水準で推移している。フィグマという企業をめぐり、投資家の見方が割れている状況が浮き彫りになった。
強気派の投資家は、前年比成長率40%超という増収ペースと90%近い粗利益率に注目する。これほどの高成長・高利益率は将来的に莫大な利益創出につながる可能性があるとして、フィグマの株価急騰を正当化する根拠となった。
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