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「be動詞や四則演算を教える」大学は不要という誤解、"リメディアル教育"の本質 定員割れの大学が学力ない子を受け入れてる?

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  • 倉部 史記 進路指導アドバイザー、追手門学院大学 客員教授
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そうした学生に対して、大学がリメディアル教育を通じて学びのチャンスを提供することは、高等教育の間口を広げ、多様な人々に学びの機会を保障するという点で大きな意義があります。

大学関係者と世間との間で、話がかみ合わない理由

進学率の上昇にともない、大学のあり方は多様化しています。

グローバル人材の育成や、高度先進的な研究を担う大学がある一方で、基礎学力や学習習慣が身に付いていない学生を受け入れ、「ちゃんと社会人として送り出す」ことをミッションとする大学もあります。全国各地に存在する地方私大などには、とくにこうした役割を地域で担っているケースも多いのです。

実のところ、このあたりは大学を含む教育関係者と世間一般の皆様とで、なかなか話がかみ合わないことも多いと感じます。「大学は、大学らしくあってほしい」と思う方が多いのもわかるのです。かつて18歳人口が現在よりもずっと多かった頃、一般入試で激しい競争をくぐり抜け、苦労して大学に進学された経験を持つ方々からすれば、釈然としない部分もあるかもしれません。

その点で、「社会環境が変わったことで、大学のあり方も変わってきたのです」ということを、大学関係者は社会に対してもっと丁寧に説明したほうがよいかもしれませんね。リメディアル教育も、そうした認識のすれ違いが生まれやすい取り組みの1つですが、逆に言えば、リメディアル教育の取り組みを知っていただくことで、大学の役割の変化を多くの方にイメージしていただけるのかもしれません。

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