大河俳優・柄本佑、「独特の存在感と演技力」の根幹 意外なルーティンも?自己研鑽でしていること

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「長い時間をかけて作り上げられた作品というのは、何がしかを残していくのだろうなと思います。大河が始まる前に、演技の良し悪しという世界観からは脱却していかないとならないと考えていたのですが、『光る君へ』はその始まりの現場。ドラマが終わっても、自分の中で作品が息づいていくことで、もう1つ演じる楽しみが見いだせる気がします」

柄本佑
柄本佑(えもと たすく)/2003年公開の映画「美しい夏キリシマ」で主演デビュー。同作で第77回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、第13回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。その後も主役・脇役問わず数多くの映画やドラマに出演し、独特の存在感と確かな演技力で多彩な魅力を放つ。2023年には監督を務めた短編連作集「ippo」を公開。2024年1月スタートの大河ドラマ「光る君へ」に出演(写真:今井康一撮影、ヘアメイク:星野加奈子、スタイリスト:林道雄、衣装協力:ジョルジオ アルマーニ/Tel.03-6274-7070)

柄本さんは今作で、藤原道長の10代から60代までを演じた。そのことを通して、気づいたことがあるという。

「作品の中で歳を重ねていったことで、『自分はまだまだ若いんだな』と痛烈に感じました。『四十、五十は洟垂れ(はなたれ)小僧』と言いますが、本当にそうなんだと。今作では老けメイクはあまりせず、煌びやかで若々しい世界観を保った演出で作られました。でも、やはり演じている側としては、『この話とこの話の間で4年くらい経っているな』とか、後半では50代になっているとか、いろいろと考えるわけです。

先輩方の演技を見たりもして、ああしよう、こうしようと考えていざやってみると、役柄の年齢やセリフと、自分自身の年齢や肉体がフィットしない感じがありました。未熟というのとはまた違うのですが、『若いのはどうしようもないんだな』と。

『難しい』と思いながらも、落としどころを見つけて撮影を終えたんですが、自分の許容範囲の狭さに気がついた。だからもっともっと考えるしかない、と思いましたね」

仕事前に1時間、大切にしているルーティン

2020年「アルキメデスの大戦」、2023年「ハケンアニメ!」の2度にわたり日本アカデミー賞助演男優賞を受賞するなど、俳優として高い評価を得ている柄本さん。日頃から、どんな自己研鑽を行っているのか。

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