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戦争と気候変動で悪化する子どもの教育危機 国際社会は、危機の大きさを認識できていない

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小学校で授業中のウクライナの1年生
(写真:Damian Lemański/Bloomberg)

世界には紛争地域に閉じ込められているか、戦争や気候変動によって住む場所を失った子どもが5億人もいる。教育を受ける権利が重大な危機にさらされている彼らは、世界で最も見捨てられている子どもたちだ。

2016年の設立当初、「教育を後回しにはできない(ECW)」は、さまざまな危機によって教育を中断・遮断された世界で約7500万人の子どもたちを支援するという、とてつもない課題に直面していた。最新のグローバル推計によると、危機の影響で教育支援が必要となった子どもの数は、その後ほぼ3倍に増加し、今では2億2400万人に達している。

世界の69人に1人が難民

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、難民状態は平均して26年間続く。紛争などで家を追われる人は過去10年で着実に増え、23年末時点で過去最多の1億1700万人に到達した。今や世界の69人に1人が難民になっているということで、その数は10年以降に75%も増えた。ガザ、ウクライナ、コンゴ民主共和国、スーダン、サヘル地域の紛争激化を受けて、難民数は激増すると予想されている。

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